氣のエネルギーは、あなたを守護し、修復し生命力を高めることができるよう、自然な状態で循環しています。
氣のヒーリングは、主に3つの氣のエネルギーを使います。
一つは、生命体として生まれ持ってきた氣のエネルギー。これは、両親や先祖から受け継いできた生命エネルギーです。
私たちは一人では誕生することはできません。必ず、お母さんとお父さんがいて、おばあさん、おじいさん、ご先祖さんがいます。
その命の連鎖があってはじめて、私たちは人間の赤ちゃんとして誕生します。
さらにもっと言うと、人間になるまでの進化の過程で、様々な生態系の変化を乗り越えてきています。
哺乳類、爬虫類、両生類、魚類、もっと遡れば、プランクトン、単細胞生物にまでたどり着けるでしょう。
地球上の原始的な生命体から進化を続けて、こんにちの人間の姿になりました。
あなたの遠い先祖は、地球の歴史と共に歩んできた、壮大な命の連鎖そのものです。
もしも進化の過程に地球以外の生命体の先祖がいるなら、その生命体にも命の連鎖があったことでしょう。
生まれ持ってきた氣のエネルギーは壮大な命の連鎖であり、あなたは今、その頂点に位置しているのです。
時間と空間を越えた生命現象の奇跡に感謝する時、あなたの生命エネルギーは高まります。
二つめの氣のエネルギーは、人間として生まれてから、こんにちまで、あなたが食べてきたもの、食べ物からいただいた後天的な生命エネルギーです。
これは、人間以外の動植物から生命エネルギーを分け与えていただくものになります。
植物や動物にも命の連鎖がありますので、地球の生きものたちのエネルギーの循環によって、私たちが存在しています。
三つめのエネルギーは、人智を越えた大いなる宇宙に存在する氣のエネルギーです。
これには宇宙の天体や地球とのつながりによって得られるものもあるでしょう。
古来日本では、お天道様に感謝する習慣がありました。今でもご年配の方の中には「お天道様が見ている」「お天道様に感謝」とお話されることがあります。
また、日本には月を愛でる習慣もありました。昔は、月の満ち欠けに伴い、十三夜、十六夜など、太陽太陰暦に合わせて村人たちでで講(こう)と呼ばれる信仰の集まりを形成し、月を供養する風習がありました。今でも地方の田畑に行くと、月を供養する石碑が建っているところがあります。
そのほか、日本の古代の神話には、太陽神の天照大御神(あまてらすおおみかみ)、月の神である月讀命(つくよみのみこと)が登場し、各地域で祀られてきました。
太陽と月とつながり、そして、山々や河川、海、湖、自然の万物に宿る八百万の神々とつながることで、先祖たちは大いなるエネルギーを感じて日常を過ごしてきたのです。
太陽信仰は、古くは古代エジプト文明などにも見られます。また、ユーラシア大陸やアメリカ大陸の古代文明にも見られます。
民族や宗教にかかわらず、太陽や月、地球などの大いなる存在とのつながりは、人間活動には非常に大切なものです。
また、この三つめの氣のエネルギーのことを、神の愛、無条件の愛と言うこともできるでしょう。
それはまるで生まれたての赤ちゃんを優しく見つめるお母さんの眼差しのような、温かく育んでくれるエネルギーです。
母親は生まれてきた赤ちゃんを無条件に優しく抱きしめます。
その時、「この子に嫌がらせをして、私の言いなりになるよう、徹底的にいじめてやろう」などとは誰も決して思わないはずです。
むしろ、お母さんは赤ちゃんを抱きしめながら、「生まれてきてくれて、ありがとう」「この子の望む人生を歩ませてあげたい」「この子が本来持っている才能を自然に発揮していけるよう、思いっきり愛を注いで育ててあげたい」と思うでしょう。
赤ちゃんが泣いても笑っても愛しく微笑む母親のように、宇宙に満ちている無条件の愛、無償の愛のエネルギー。
これが、三つめの氣のエネルギーです。
時間と空間を超えた最も視点の高い意識のエネルギー。
高い視点とつながることは、知力を高め、真の思いやりと智慧を養う機会になります。
ところで、命への感謝が足りなくなると、疲れやすくなったり、自分をいたわる氣持ちも減ってしまいます。
そして、感謝を忘れてしまうと、心も体も病気になりやすくなります。
なので、氣を養うことで体調は改善し、心も調和していきましょう。
今、世界は大きく変化を続けています。
地球で人間として生きていると、たくさんの情報と接します。
情報も一種のエネルギーですから、自分自身をケアするだけでなく、自分を取り囲むエネルギーフィールドも同時にケアしておくと良いでしょう。
現代的な人間生活では、一日のほとんどを情報空間で過ごします。
たとえば、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNS、ニュースサイト、LINEなどでチャットをしたり、パソコンを起動してデータを分析したり、資料作成したり、と、かなり多くの時間を通信機器を通した情報のやり取りに費やしています。
最近では、パソコン画面を使って会議やミーティングを遠隔で行うこともあるでしょう。昔と違って、今は目の前に相手がいなくても複数の相手と同時に情報のやり取りできる時代になりました。
たとえ、インターネットを介したものであっても、情報は情報です。
自分自身に適した情報を選ぶことのできる知識や賢明さがないと、外界のエネルギーに圧倒されてしまい、疲労困憊してしまいかねません。
今の時代をより良く生きていくうえでも、より高い視点を持ち、何が自分にとって需要かを認識することが大切です。
そして、人智を越えた壮大な宇宙の氣のエネルギーとのつながりを感じて、精気を養う必要もあるでしょう。
また、自分の軸を養っておくことも大切です。
神の愛、無条件の愛、空(くう)の意識など、呼び名はなんでも良いのですが、高次のエネルギー、最上位の高い意識とつながることが、自己ヒーリングでは重要になっていきます。
大いなる宇宙の氣のエネルギーとのつながりを実感できない状態で自分以外の誰かを対象としたヒーリングを行うのは、できれば避けた方が良いかもしれません。
なぜなら、この世界の情報空間の荒波の中で、自分の心と體(からだ)を保護することなく接し続けてしまうと、最悪の場合、精氣が損なわれ、健康を害したり寿命を縮めてしまう可能性も出てくるからです。
なので、相手のためにも自分のためにも、まずは自分自身のエネルギーフィールドを調えておくようにすると良いでしょう。
では、エネルギーフィールドを調えるために、何ができるのでしょうか。
まず、基本に立ち返り、命をつないでくれた生きとし生けるものへ、心の中で「ありがとう」と感謝をしてみましょう。
それから、食事で自分の生氣を養生することも大事です。食事は命をいただくのですから、「いただきます」と感謝して味わっていただくのが良いでしょう。
「このごはんのお米を作ってくれた人はどんな人だろう?」
「産地はどこだろうか?」
「おかずの野菜はどの畑で作られ、誰が運搬し、仕入れて、誰が調理してくれたのだろう?」
「お料理を盛り付けている食器は、どういった職人さんが作ってくださったのだろうか?」
こんなふうに一つ一つに氣を払いながら食事をいただくことで、味わい方も変わります。
食事とは、植物や動物の生命エネルギーを自分の體(からだ)に取り入れて栄養を取り入れるものです。感謝をして味わっていただくことで、自然に心も體(からだ)も調子が良くなっていくことでしょう。
そして、あなたの心の空間の中で、宇宙に満ちている無条件の愛のエネルギーとつながってみてください。
宇宙の無限の意識、壮大なスケールから、あなた自身の心の空間、體(からだ)を取り巻くエネルギーフィールド、オーラの状態を観察していきます。
神の愛、如来や菩薩の慈悲の心で見つめるのです。
ここで、もしよかったら、ご自身の手で身体にそっと触れてみてください。
そっと軽く身体を撫でてみたり、優しくタッチします。
もしかしたら、頭、首、肩、腕、お腹、背中、腰、足など、部位によって感じ方が違うかもしれません。
自分の體(からだ)に「ありがとう」を伝えてあげてください。
體(からだ)の声を充分に聞いてあげましょう。
それから、数センチメートルほど身体から手を浮かした状態にして、自分のオーラを感じてみましょう。
すると、何か感じるものがきっとあるはずです。
そして、もしよかったら、そのエネルギーフィールドの範囲を少しずつ大きくしてみてください。
自分の意識の範囲を拡大し、空間が広がっていく状態を感じてみましょう。
そのエネルギーフィールドを、地球サイズ、銀河系サイズ、宇宙サイズにまで意識を拡大します。
そして、無条件の愛とつながり、心と體(からだ)に温かくて心地よい氣のエネルギーを満たしましょう。
きっと、それまで問題だと思っていたものが小さく見えたり、心や体の痛みが溶けて、自然に消えていくのが感じられると思います。
より壮大な視点から氣のエネルギーを観察することで、見え方や感じ方が変わります。
見え方や感じ方が変わると、それまで気づかなかったことがわかるようになっていきます。
その結果、あなたの物理空間の情報も自然に変化しやすくなるのです。
心が変われば、體(からだ)も変わり、あなたを取り巻く空間も変わるのです。
・・・ゆったりとした氣持ちで、リラックスして深呼吸します。
最高の自己ヒーリングは、身体がゆるんだ時にうまくいきます。
そして、直感的に何かやってみたいことが浮かんだり、身体が自然に動きたいと感じたら、その感覚を大事にして、ご自身のペースで実行していきましょう。
きっと、あなたなら、リラックスして、自然な流れで最良の方向に進めることでしょう。
そして、そうなります。
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